基地の門を、出る時は。たいがい、敬礼で送られる。いわゆる、守衛の人。何人か、詰所にいる。
       大げさなのは、好きじゃない。でも、あちらも“仕事”でしていること。あたしたちよりも、年配。
     ただ、役職が上だから。それだけのこと。割り切って、慣れるまで。かなり、時間がかかった。

          勤務を終えて。宿舎を出たから、家へと帰る。駅までは歩き。その後、電車に乗って。何駅か先へ。
     最初は、専用車を用立てようか…と。打診された。でも、断った。それもまた、大げさすぎるし。

     こそっと…別に、抜け出すわけじゃない…通過しようとして。目ざとく、見つけられる。並んで敬礼。

     「今日もお勤めお疲れ様でした!」
     「お先に失礼します」
     「お疲れ、…食堂にドリンク差し入れてあるから、後で飲んでくれよな」
     「ありがとうございます!!」

     基地は、住宅街の真ん中。そろそろ、都心から。帰って来る人も、たくさん歩いてる。驚いた表情。

     …私服姿の、あたしは。いうのも何だけど、ごく普通の。OLさんと、見分けがつかない…と、思う。
     そんなあたしが。いかつい、守衛さんたちに。敬礼で見送られていたら。それは、好奇の的だろう。

     見られるのは、慣れてはいる。でも。やっぱり恥ずかしい。かぁ、と。赤くなる頬は、夕空の色。

     「何か、張り切ってんな〜」

     うつむけば。少し後ろから、かけられる声。忍。同じく少し前に。基地の宿舎を出て、今は通い。
     たぶん今日は“ふたり”だから。忍は、気さくで。話しやすい。基地の、職員さんたちにも、人気。

     とはいっても、別に。一緒に住んでいる、わけじゃない。この後特に、会う予定も、特にはない。
     駅までは、方向が同じ。たまたま、仕事終わりが。同じくらいに、なっただけ。約束もしていない。
     職場では当然、一線を引くべき。たまに、話をして。食堂でご飯を、食べるくらい。それでいい。

     そもそも、今は。厳密にいえば、同じ部署じゃない。忍は教務部。あたしは広報。会うことも稀。

     上司が、亮だから。細かいことは、いわない。わかってるからこそ。迷惑はかけたくない、と思う。
     偶然に帰る姿を、見かけたから。声をかけただけ。これからデートか、といわれたら。どうしよう…。

     とか。特に誰かに聞かれた、わけじゃないのに。色々と、いいわけを考える。自意識過剰なあたし。

     「どーした?疲れたか?」
     「別に、」

     それなのに。忍は全く、いつもと変わらない。…基本的に、いつでもどこでも。変わりはしない。
     例え、国家元首の前でも。もちろん、言葉遣いは。若干丁寧になる。でもそれは、年長者への礼儀。

     人によって、態度を変える。そういう人もいる…と。世に出て、何年か経って。あたしは知った。

     「何だ?…見とれてんのか?」
     「違うし、」

     忍は違う…と。昔から知ってること。そして、改めて。近くにいるようになって。再認識したこと。

     長い脚。ゆっくり歩く、あたしを。追い越しそうで。決して、抜き去ることはない。歩調を合わせて。
     一瞬の横顔が、りりしくて。視線を奪われたこと。見透かされているようで。即座に、否定する。
     ぷい、と。横を向く。広い車道。陸橋を渡れば、もう。基地の最寄り駅。…長くて、短い。帰り道。



                   Starly Sky【ひとさじの宝石】



     かんかんと、独特な金属音。田舎に、住んでた頃は。陸橋とかなかった。逆に、道路自体狭かった。
     車が、いっぱい通ったら。危ないから。こういうものがある。都会住まいになって、実感した。

     ラッシュからは、少し外れた時間。逆に、住宅街から。“帰る”のは稀。人通りは、多くはない道。

     いつもと同じ…残業すると、さすがに見えない…夕景の赤。ほんのり広がる。ごくありふれた眺め。
     でも。あたしはいつも…電車の時間は、あるけれど。立ち止まって、見とれてしまう。鮮やかな、赤。
     今日は、ひとりじゃないから。足を止める時間は、ないはずで。でも…それなのに。歩調がゆるむ。

     「…」
     「どーした?息切れか?」

     当然気づかない、忍じゃなくて。優しいと思う。けど、余計なひとことも。もれなくついて来る。

     「何でも、」

     ない、と。いいかけて。途切れる言葉。ふと、湧き上がる思い。脳の中を占領して。あふれ出て来る。

     こうやって“ふたり”で。帰ることなんか。ほんとに、そうめったに。あることじゃない、事態で。
     忍は、忙しい。ほんとに忙しい。基本的には、よく出来るけど。業務量が、それを上回っている。
     その上、気がいいから。訓練生の、自主練習に。付き合うことも多い。みんなに慕われる、人気者。

     もちろん、スライが補佐に、ついている。気の合う、頼れる副官。忙しいのに、和気あいあいと聞く。

     「…」

     和気あいあい過ぎて。盛り上がって、時間が過ぎるのも。しばしばある、らしい。まるで男子の部活。

     だからたぶん。きっとこうして…夕暮れ時に、帰ることは。ないはず。いつも、暗くなってから。
     職業はパイロット。空を眺めることなんか、きっと珍しくない。…なのに。“見せて”あげたいと思う。

     家並みを、歩いてる間は。見えなかった、空。高い場所からなら、もっときれいだと。教えたい。
     もうすぐ…ほんとにもうすぐ。階段を、上りきったら。さえぎるもののない、夕景。深みを増す赤。
     妙なことを、いわないようにだけ。気をつけつつ。少しだけ、早足。忍の視界を、ふさぐように。

     あと何段かで。一番高い場所。どきどきと、鼓動が早まるのは。…運動のせいだけじゃ、ない。

     「どーした?…老化現象か?」
     「むかつくんですけど…」

     とうとう、足が止まれば。ほんとに不審なのは、仕方ない。ただ。余計なひとことは、しゃくに障る。

     くるり、と。振り返る。1つ上の段。いつもよりも、うんと近くに。黒い髪と、不思議そうな顔。
     …カーキ色は、この世で一番。忍に似合うと思う。現役の頃の、ブーツも。今着てる、ジャケットも。
     ちらり、と。白いTシャツ。ジーンズ。重過ぎないブーツ。荷物なんか、持たない。ほぼ手ぶらで。

     上がりかけた、足。ふと止まる。正確には、あたしが道をふさげば。単に、止まらざるを得ない。

     「目つぶって?」

     脳内の計画。目をつぶった、忍を。手をつないで…それも、恥ずかしいけど…あたしが、誘導する。
     転んで、落ちたりしたら。目も当てられない。一番高いところまで。安全に、移動するための、手段。

     「…は?…」
     「だから、目つぶって?」

     当然、不審げな反応。突然そんなことを、いわれたら。誰でも戸惑うはず。同じ要求。繰り返す。

     そうやって、連れて行って。しかるべき…ビルにさえぎられない、開けたところで。見せてあげる。
     したたるような、赤。あたしの背後で、ふくれ上がって。端の紫と、見事に。グラデーションを作る。
     きれいで、どこか切なくて。ありふれた光景だけど。美しい。最近気づいたこと。…それなのに。

     「あぁ、あー、そういうことか〜」
     「…何でにやついてんの…?」

     一瞬、きょとんとした忍。しばらく、固まって。瞬きした後で。若干、慌てたように。両目を閉じる。

     ただ…その口角は。あきらかに、にやついてる形。見えない、茶色の瞳も。何となく笑って見える。
     今度は、戸惑うのは。あたしの番。…別に、面白いこととかも。いった記憶は、全くもってないし…。

     何となく、止まった時間。動かすのは、忍の…やたらと聞こえよがしな、独り言。ぶつぶつ、と。

     「今日は何か積極的だな…、まぁいっか」
     「…、…、…!!…」

     意味を理解して。狭い階段の上、後ずさる。物理的には、数センチ。精神的には、宇宙の果てまで。
     そう。よく考えたら…少し古い気も、するけれど…。漫画とか映画で。目をつぶってっていったら。
     キスとか。接吻とか。口づけとか。…どれも全部、同じ意味だけど。恥ずかしさのあまり、繰り返す。

     よくある展開。むしろベタ。ただ…あたしが、忍に頼んだのは。断じて、そういう意味じゃない。

     それでも。意図を告げないで、そういったなら。誤解されて、仕方がない状況。作ったのはあたし。
     …後ずさった、宇宙の果て。決死の覚悟で、戻って来る。何とかして、忍の。間違いを正すべき。

     「あのね、忍…」
     「そっか〜沙羅もついに…大人になったな」
     「…もうとっくに大人なんだけど…」

     というか、むしろ。期待してるのか、からかわれてるのか。もう全くわからない。間抜けなやり取り。

     にやついて。それでも、整った顔立ちに。…ほんの一瞬、見とれかけて。大慌てで、目線を反らす。
     せめて、誰か。通ってくれれば…と。辺りを、見渡しても。絵に描いたように、無人。電車も来ない。

     …ひゅうぅ、と。風が吹き抜ける。階段の、上と下。いつもより、少し。近い距離。うつむいて。

     「あぁ、そういうことか」
     「え、あ…、その…」

     違う!と。突っ込みは、心の中だけ。…誤解を招いてる、張本人のあたし。いえるわけがない状況。

     ぼそりとひとこと。ただ…嫌な予感しかしない。すぅ、と。目をつぶったまま、器用に。段を上がる。
     そして、ふわりと近づく。煙草の香り。ほんのわずかに、身をかがめて。あたしに、顔を寄せる。

     …どうやら、届かないのかと。思ったらしい。一瞬、置いて逃げようかとか。脳内をよぎる、思考。
     むしろ、女性にしては。身長は高い方。ヒールも履いている。少し背伸びすれば。届いてしまう距離。
     と。そのまま、もう1段。上がってしまう。意地悪さを、増す笑顔…とか。感心してる場合じゃ。

     いつもより、背が高い。忍。逆光の中の、立ち姿。ずっと小さくなってるのも。限界が、近いのか。

     「まだかぁ?」
     「…う、うぅ…」

     催促に、うなっても仕方ない。何とかして、収集をつけるには。もう、もう…覚悟を決めるしかない。

     ぎゅ、と。延べられた腕に、すがりつく。ほんとに今、誰かが通ったら。それだけで、命が縮まる。
     くちびるは、待ち受けている形。お手入れもしないのに、艶めく桃色。…ごくりと、息を呑む。

     目をつぶって、近づける顔。触れたのは、そこから。だいぶ離れた、右頬に。しかも、ほんの一瞬。

     「…、…も、もういいよ、…」

     腰をかがめるのも、背伸びするのも。どっちも疲れる。そして、それ以上はもう。何も起きない。
     そういう意図を、込めて。忍に告げる。ぱちり、と。開く瞳。階段のひとつ上。いつもより高い背。
     いたずらな、表情。ぼそりと、小声の感想。にやりと笑う。どうみても、確信犯。低い声は。

     「あ?もういいのか、ってか…けちくさいな」
     「…」
     「冗談だ、冗談…って、どうした?」
     「終わっちゃった、…」
     「何がだ、って…あぁ…そういうことか」

     ぷぅ、と頬を膨らませて。にらみ上げる。その背後に、見えたのは。…すでに沈みきった、夕日。
     おそらくは、あたしたちが。押し問答してるうちに。さっさと、日が暮れて。空はすっかり、夜の色。

     怒りと、恥ずかしさと。自分の愚かさと。諸々を総合したら。悲しくなって来て。口を閉ざすしか。

     ひとりで焦って。慌てて。空回りして。最終的には。目的を…キスじゃないけど…達成出来ないまま。
     それならば。最初から…下手な策を、練ったりせずに。登った場所で、見せてあげれば。よかった。
     …しおれる心。夕日にも時間にも、罪はない。あるとしたら。“ちゃんと”出来なかった、あたしに。

     明らかに、落胆しているあたし。忍が見下ろす。不思議そうな表情。…やがて、小さくうなずいて。

     「沙羅、目つぶれ」
     「…何で、」
     「別に悪いこと企んでるわけじゃねぇし」

     警戒心丸出しで、見上げる。そもそも普段の、行動から。あたしを“困らせる”のが。大好きで。
     ひとつ上の段。高い上背。優しく笑われて。それでも拒める女は。あたしを含めて、この世にいない。
     相変わらず、無人の…タイミングが悪いとしか、いえない…歩道橋で。…悩んだ挙句、目を閉じる。

     そっと、握られる手。段を昇る気配。伸びた距離を、縮めるように。おずおずと、あたしも昇る。
     何度か繰り返して。道路を渡る、一番“上”…そもそもの目的地…に。何とか、到着した…らしい。

     平坦な、コンクリート。かつかつと、ヒールの音。見えないままで、手を引かれて。歩いて行く。

     大きくて、頼りがいのある手。すっぽりと包まれる。温もり。かすかな残り香は、煙草の匂い。
     目を閉じているからこそ、感じる。忍。そこにいること。…何を考えてるかは、わからないけど…。

     「もういいぞ」

     くるり、と。腰に手を添えて。向きを変えられる。車が通る音。聞こえる方角が、さりげなく変わる。

     手を握ったままで。ゆっくりと、目を開ける。ひゅ、と。一瞬風が吹く。…遮るように、忍の肩。
     流れて行く、ヘッドライト。反対車線は、赤く。テールライト。流星みたいな、その向こうに。

     「…あ、…」

     山を切り開いた、住宅街と聞く。渦を巻く、町の灯り。小さいけど。健気に、ひしめき合っている。
     数知れない、輝きは。まるで、神様が。ひとさじの宝石を、投げたかのように。散りばめられて。
     端に沈む、夕日。静かに、まだ燃え残る朱色。グラデーションの空。宵の明星は、ひときわ明るく。

     美しい景色は、時間によって。姿を変える。決して、消えてしまうわけじゃ、ない。そういいたげに。

     「…、きれい…」
     「だな、…いっつも見てて…見せてやりたいと思ってた」
     「…忍も?」
     「つか、たまに時間が遅すぎて…全部消えてる時もあったな」

     …くすくす、と。横から、声を殺して。笑う気配。あまり笑えない、冗談。…むしろ心配になる。

     「まぁあれだ、…世のため人のため、とかって柄じゃねぇけどな?」
     「そんなこと…、…」

     日本は確かに。先の戦いでは、物理的被害は、少なかった…小さすぎて、見落とされた…と、聞く。
     でも決して、無傷だったわけじゃ、なくて。この町も、隣の町も。やっぱり一度は、焼け落ちた。
     何より美しくて。尊いのは。“立ち上がる”人の心。何度、崩れ折れても、また。奮い立たせて。

     そして、それを守って来たのは。他ならぬ忍。もちろん亮も、雅人も。…ついでに、あたしもだけど。
     …だから。この輝きは、まるでごほうび。誰に誉められるより。崇められるより。うれしい証拠。

     「…全部これから、だよな…」
     「うん、」

     ふんわりと、優しい夜風。温かく感じるのは。誰も来ない、歩道橋の上。まだ、手を握ってるから。

     そう。まだまだこれからも。あたしたちは、この世界を生きて行く。…移り変わる、空の下で。
     出来るなら、ひっそりと。でも、それがかなわなくても。今は、構わない。それが忍の、傍らなら。

     一番上の、ど真ん中。車から見たら、おそらく。不思議なシルエット。並んだまま、立っている。
     先の信号が、変わるたびに。何台も何台も。通過する光。みんな、家路へ…家族の元へ、帰る途中。
     駅側の、道路からも。何人かが、登って来る気配。電車は少し、遅れての到着…だったらしい。

     ちら、と。目線で訴える。いくら何でも、手を握ったまま。立っているのを、見られたら。困るから。
     基地に苦情とか、行ったら。亮が、困ることになる。目立つ自分の、髪の色を。若干、後悔する。

     「あぁ、…」

     忍が小さく、うなずいて。通じたのだ、と。思った瞬間。握られた手。ぐい、と。引き寄せる動き。
     目を閉じる暇も、何もなく。奪われるくちびる。やわらかく。煙草の味。どこか慣れた、苦味。
     不意打ちも、いいところ…むしろ、まばたきの瞬間の、重なり。あっという間に、解き放たれて。

     よろよろ、と。後ずされば、ヒールの音。違うリズムで、近づく。登って来る人たちの、足音と影。

     「な、な…何するのっ、」
     「…何だ?…見られたかったのか?」
     「違う!!」

     それがわかっているから。焦るのに。逆に慌てるあたしが、忍には。どうも、“たまらない”らしい。

     「あんまでかい声出すと目立つぞ」
     「…悪いこと企んでたんじゃない…」
     「まぁ、成り行きってヤツだな、…行くぞ」

     すたすたと、歩き出す。手はまだ、つないだまま。たそがれの、薄い闇。格好の、隠れみのになる。
     何人かと、すれ違うけど。一瞬、ちらりと見て。関心はすぐ反れる。見て見ぬふりは、大人のマナー。

     見られてるとか、自意識過剰。そう思うあたしを、察したように。ぼそり、と。低いささやき。忍。

     「…堂々としてりゃいい」
     「…うん、…」
     「ってことで、飯でも食うか」
     「え、どこのお店?」

     基地周辺は、住宅街。駅の近くには、お店はなくはないけど。ごく庶民的な、ファミレス系中心。
     ちょうど、夕飯時だから。たぶん、混雑している。待たされてもいい、覚悟が。あればいいけれど。
     それかもしかして。少し遠出して…お気に入りのお店は、少し距離がある…行くつもりだろうか。

     にやり、と。笑顔は、ろくなことを考えてない。経験が教えてくれる。脳の中で、警報が止まない。

     「お前んちで朝飯?」
     「…はぁ?!夜ご飯は?!」
     「食いつくとこそこかぁ?!」

     というよりむしろ。それは、かなり堂々としすぎ…ちなみに明日は、どっちも仕事…だと、思う。
     ぎゃいぎゃいと、一種の痴話げんか。はたから見たら、ただの…どこにでもいる、男女ふたり連れ。

     また途切れる人波。つないだままの右手。ちらりと、視線が絡んで。…離さないのが、あたしの答え。

     「と、とにかく帰ろ?」
     「あぁ…」

     朝帰りや。もしかして、一緒に出勤は…どうかと思うけど。それでもまだ。忍と、一緒にいたい。

     橋を渡りきれば。下りの階段へ。降りて少し歩けば、基地の最寄り駅。電車で、何駅かであたしの家。
     忍が来るのも、泊まるのも。初めてじゃない。なのに、緊張してるとか。ばれたらまた、からかわれる。
     でも。…そういう“普通”さも。きっと幸せの形。平和になった、今だから。かみしめられる味わい。

     眼下には、町灯り。優しい営みの、象徴。…そっと、紛れ込むように。ゆっくり、階段を降りて行った。
          
  
     《終》
 


今年も私めの誕生日に合わせ、NAKAさまよりステキなプレゼントを頂いてしまいましたvv

ベタな展開を期待する忍くん、そして戸惑いながらも結局訂正しきれない沙羅ちゃん…
もうかわいすぎてニヤニヤがとまりませんよっ!(誰か止めてやって)
同じ場所からの景色を、同じように『見せたいと思ってた』…
忙しくても、一緒じゃないときも、いつもお互いのことを思ってる雰囲気が伝わってきて、
とっても幸せ気分になっちゃいましたv

NAKAさま、かわいいお話をありがとうございました。

2013.6.18